<2021年7月のひとりごと>
太宰治の作品「人間失格」にこんな一節がある「もともと、自分は鮨を喰わせる店というところに、
ひとに連れられて行っても、うまいと思ったことは、いちどもありませんでした」
なんともわがままな話である。
高い鮨屋に連れて行ってもらっているのに、どこもかしこもうまくないとと文句をいっているの である。
なぜ、うまいと思えないのか「大きすぎるのです。親指くらいの大きさにキチッと握れないものかしら。
といつも考えていました」
実は、食通で名高い池波正太郎も鮨について太宰とおなじようなことをエッセイに書
いている。
それから、私は鮨を食べに行く毎にシャリの上にべたりと横たわったネタを眺め「これは鮨でない」
と回転ずし通いをぴたりとやめた。
親指くらいの大きさの本物の鮨職人がキチッと握った鮨が食べたい。
以上
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